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地震への備え

東日本大震災は私たちに大変大きな衝撃を与えました。日本は地震国です。特に近年、東京直下地震や東海地震、南海地震、東南海地震の発生が迫っていると懸念されていることは皆様も良くご存知だと思います。そのため、各自治体でもなんとか対策を講じたいということで色々な支援策を打ち出しております。そのなかでも圧倒的に数が多い木造の住宅について自治体が補助金を出して耐震診断を勧めているところが多くなっています。そこで、耐震診断、またその診断の結果耐震性能が低い建物について耐震補強工事をどのようにするかということについて少しご説明しましょう。

木造建物の耐震診断とは?

まず、実際の建物の調査を行います。何をみるかというと。壁の位置と長さ、外装内装の仕上げ材、窓や扉の位置、大きさ。床下や天井裏を覗いて構造の仕様や傷み具合を確認します。さらに、浴室、台所等水回りの腐食やきしみ等の状態を点検。それらを図面があれば図面を参考にして、又図面がなければ実際に調査をしながら図面を作成し確認の作業をしていきます。中小住宅で2時間程度です。

耐震診断1耐震診断

現地調査が終わったらそれを持ち帰って耐震強度の計算に入ります。最終的な評価は数値で表され1.0以上あれば一応安心出来る数値となります。しかし、これらの評価の基準はあくまで最新の構造基準でチェックしますので、古い基準で建てられた建物は1.0以下の建物が沢山あります。
ここまでが耐震診断になります。

耐震診断により評価が1.0以下になった場合

耐震診断により評価が目安となる1.0以下になった場合、1.0以上、できれば1.5以上にすることを目標にして耐震補強計画を作ることになります。

地震イメージ

最新の建築基準法で求められている構造強度がしっかりあれば、かなりの地震でも耐えられるということが、近年の大きな地震でも実証されています。評価を1.0以上にすること、できれば1.5以上にしておくことがとても大切な事です。そのためには、前に行った耐震診断の結果を見て、どこが弱いか、どこにどんな補強を入れるとバランスよく建物が強くなるか、ということを検討し、実際にどこにどんな部材や金物を使うかを決めます。

ここまでが耐震設計になります

この後、設計図に沿って補強工事にかかります。

補強工事

内壁、又は外壁を取り外して内部を確認し、必要な部材(筋かいや金物等)を入れて補強します。また、建物の外から補強する等、今は色々なやり方が考えられています。また、建物全体がバランスよく強くなるようにするため色々と工夫が必要になって来ます。どのように補強するかは耐震設計の段階で考えられますが、壁や天井を剥がしてみたら想像していた仕様と違っていたり、設計で必要とされた部材などがうまく取り付けられない等、工事に入ってからも現場に合わせた検討や変更が必要となることがよくあります。又、設計意図をくんできちんと現場の作業が行われているかのチェックのためにも耐震設計を行った設計者に工事中もよく見てもらいう事が大切です。この事を設計監理と言います。

補強の例

補強の例

居間のコーナーに窓があった建物はコーナーの部分が弱くなりがちです。そこで、このお宅は出窓をそのままにしてコーナーの柱と新設した柱の間に筋交いを入れました。これで窓から入る日の光を犠牲にすることなく補強をすることができました。

これで耐震補強工事が完了します

これはほんの一例です。この他にもその建物、立地条件、ご家族の使い方に合わせて工夫を凝らして補強の方法を考えます。補強工事にも補助金を出している自治体も増えています。一度お近くの自治体の建築課等にご相談に行かれる事をお勧めいたします。